築炉とは

¨築炉とは何か?”
ものづくりの源。

炉は全ての製品が生まれる原点であり、
製造業の根幹を支える重要な役割を担っています。


私たちが生活の中で使用している機械や生活用品などは、
殆どが何らかのかたちで炉を潜り抜け、製品としてこの世に生み出されています。


例えば、自動車や鉄道、船舶や航空機といった日本の高度経済成長を牽引してきた産業においても
炉から生まれた鉄は欠かせない原料です。


また生み出すだけではなく、製品としての使用を終え、
鉄くずとなったものを再び溶かして再生という役割もあります。


炉の種類には鉄鉱石から鉄を作り出す『溶鉱炉』から金属・非金属などに熱を加える『加熱炉』、
また陶器などを焼く『窯炉』や産業廃棄物処理の『焼却炉』など多種多様にわたりますが、
これらの炉の内部には耐火材や断熱材などの耐火物が施工されており、
この『耐火物』が1000度以上もある高温溶融物から炉本体を守る役目をもっています。


 『築炉』とは、これらの多種多様にわたる炉の内部に耐火物を施工することであり、
炉の安定稼動に非常に重要な役割を持った作業なのです。


¨炉の種類について”
古くは鉄器時代から受け継がれてきた炉
■ 高炉

高炉(別名:溶鉱炉)は製鉄所の主要な設備で、鉄鉱石を熱処理して鉄を取り出すための炉である。大型のものでは高 さ 100 メートルを超え、製鉄所のシンボル的存在となっている。金属鉱石から脈石を分離して溶融状の金属を得る工程(金属溶融精錬)に用いる炉を溶鉱炉といい、なかでも鉄鉱石から銑鉄を生産する溶鉱炉である。高炉本体は、炉内の高温に耐えるために耐火れんがの内張りを鋼板製の気密 殻構造で囲んだもので、全体が鉄骨櫓構造で支持される。

■ 転炉

高炉からの溶銑を溶鋼に精錬する製鋼炉。銑鉄を鋼に転化する炉である。製鋼・製銅用の炉であり、燃料を要せず空気の吹き込みによる炉内反応熱で自溶して溶錬される。頑丈な鉄製外被に回転軸を取り付け,炉体は水圧または電動で回転する傾注式である。内張り耐火材は,酸性炉ではケイ石煉瓦,塩基性炉ではドロマイトスタンプ,マグネシア煉瓦である。

■ 焼却炉

可燃ごみなどを燃焼させ、灰にしたり、体積を減らしたり、殺菌や害虫駆除をすることもできる炉である。ガス化溶融炉、ストーカー式焼却炉、流動床式焼却炉、ロータリーキルン式などがある。燃焼に伴い出る有害物質を無害化する設備も含めて焼却炉と呼ぶ。環境のためには、可燃ごみの焼却処理とともに排出された有害物質の無害化を行う施設であり、高温で完全燃焼させることが必要である。


■ 熱処理炉

金属の熱処理を行う加熱炉である。重油炉・ガス炉・電気炉・ガラス炉などがある。加熱時に正確に温度を測定することができる炉心管内部の温度測定方法、及び、ガラス母材などのガラス体に適切な加熱処理を行うことができるガラス体の加熱処理方法を提供する。


■ 取鍋精錬炉

一次精錬が転炉といった炉を用いるのに対して、炉を使用せず溶鋼を搬送する取鍋を使用することから炉外精錬炉または取鍋精錬炉(LF)とも呼ばれる。原料スクラップ品質の低下、製品品質向上を背景に脱酸、脱硫、非金属介在物除去などの還元精錬を行うLF設備は、アーク炉製鋼プロセスに不可欠となっている。連続鋳造装置とのマッチングをスムーズにし、アーク炉の生産性を向上させる。

■ 溶錬炉

金属の精錬、溶解、合金製造などに使用される炉で、鉄鉱石から銑鉄を取り出すための炉である「高炉(溶鉱炉)」、金属精錬専用の炉「転炉」、銅製錬、再生アルミニウムの融解炉として使われている「反射炉」、その他、平炉、電気炉、太陽炉などがある。


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